浅草神社の御朱印とご利益、見どころ

浅草神社

浅草神社(あさくさじんじゃ)は、浅草寺の隣ある神社。浅草寺を作った3人を祀るため、別名:三社様とも呼ばれます。商売繁盛、家内安全のほか、夫婦和合や出世、長寿・安産にもご利益があるとされます。

浅草神社の拝殿

浅草神社(あさくさじんじゃ)は、雷門で有名な浅草寺(せんそうじ)の本堂の東隣にあります。同じ敷地内で、すぐ近くにあるのにもかかわらず、行ったことがない人が意外と多いようです。

浅草寺は平日でも観光客がいっぱいで参道を歩くのも大変ですが、浅草神社のほうは比較的空いており、落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと参拝できるでしょう。人混みに疲れたときは休憩も兼ねて立ち寄ってみることをおすすめします。

なにしろ浅草神社と浅草寺は切っても切れない関係にあります。というのも、この神社に祀られている御祭神は浅草寺のはじまりに深く関わった3人なのです。由来を理解し、合わせて参拝することで旅の思い出もより興味深いものになるでしょう。

御朱印、ご利益、御由緒をはじめ、境内の見どころを写真付きで紹介します。

浅草神社の御朱印

御朱印

初穂料(値段)500円。社務所にて

いただける御朱印は4種類。浅草神社、被官稲荷神社、浅草富士浅間神社、「浅草名所七福神」の恵比寿様。

限定御朱印

三社祭や節分、ひなまつり、正月期間、夏詣などには限定御朱印が用意されるので、公式サイトで情報をチェックしておくと良いでしょう。

浅草神社の御朱印情報

浅草神社の御朱印帳

浅草神社の御朱印帳

社紋がデザインされたオリジナルの御朱印帳。緑、ピンク、青の3色あります。

浅草神社の御朱印をいただける場所と時間

御朱印の受付時間は9:00~16:30

浅草神社の鳥居

拝殿右側の授与所にて。ここで各種御守りもいただけます。

浅草神社のご利益

御祭神

  • 檜前浜成命(ひのくまのはまなりのみこと)
  • 檜前竹成命(ひのくまのたけなりのみこと)
  • 土師真中知命(はじのまつちのみこと)

ご利益

浅草神社の主なご利益は、商売繁盛、家内安全、心願成就です。

また境内には「夫婦狛犬」がおり、夫婦円満、縁結びのご利益があります。御神木の「槐(えんじゅ)」には長寿、安産のちからがあるとされ、祈願する人も多いです。

境内右手には被官(ひかん)稲荷神社があり、こちらは出世開運、仕事運上昇、玉の輿のご利益があります。是非、合わせて参拝しましょう。

夫婦狛犬

浅草神社の夫婦狛犬

正面の鳥居をくぐって右のスペースには石碑などと共に「夫婦狛犬像」が居ます。

浅草神社の夫婦狛犬

夫婦和合、良縁にご利益があるとされ、多くの参拝者が訪れる人気スポットです。

浅草神社の夫婦狛犬

神木、槐(えんじゅ)

浅草神社の御神木

浅草神社の神木「槐」は拝殿に向かって右側、おみくじコーナーの一角に立っています。

浅草神社の御神木

浅草神社が作られるきっかけとなった出来事は、漁師・檜前兄弟が漁のときに手にした観音様を切り株に安置したこと。そして、その切り株がまさに槐の木でした。

また、浅草神社の敷地内には槐の木が自生し、枯れては生え枯れては生えと繰り返し、絶えることがないといいます。そうしたことから、槐の木には長寿や安産のご利益があるとされています。

被官稲荷神社(境内末社)

被官稲荷神社

境内末社の被官稲荷神社は、出世や玉の輿ご利益があるとされています。

その理由は、鳥居を寄進した幕末の町火消し男(新門辰五郎)の娘が徳川慶喜(よしのぶ)の側室になったことに由来します。

被官(ひかん)とは?

被官稲荷神社の名前にある「被官」とは「出世」を意味すると考えられています。被官のもともとの意味は、律令制の役人の中でも大名直属の武士のことです。

浅草神社の御由緒

浅草寺(せんそうじ)創建のきっかけとなった3人

推古天皇の時代(西暦628年)のある日、漁師である檜前浜成・竹成の兄弟が隅田川で漁をしていたとき、魚がさっぱり獲れず、網に人形が繰り返し掛かりました。不思議に思った兄弟はこの人形を切り株に安置することにします。

そして、このことを村の知識人である土師真中知に相談すると、その人形が「観音菩薩様」であることがわかります。それ以来、兄弟は毎日観音様を祈るようになりました。

土師真中知命は出家し自宅を寺とすることになり、これが浅草寺の始まりとされています。

浅草神社(あさくさじんじゃ)の始まり

平安時代から鎌倉時代になろうかという頃、浅草寺の始まりに関わった3人の子孫が、祖先を郷土の神として祀ることにしました。これが浅草神社の原型です。

元々は浅草寺と一緒だったのですが、明治時代の神仏分離によって、別々になり、「三社明神社」として独立。その後、明治6年に浅草神社と名前を改めて今に至ります。

浅草神社の見どころ。境内紹介

浅草神社の鳥居

浅草寺(せんそうじ)の本殿の向かって右側(東側)に浅草神社は鎮座しています。

鳥居

浅草神社の鳥居

明治18年9月に建てられた入り口の鳥居は「神明鳥居」という装飾が少ないシンプルな形をしています。

鳥居をくぐると神域へ入ります。浅草寺周辺の賑やかな雰囲気とは打って変わって落ち着いた空気を感じます。

参道

浅草神社の鳥居と参道

参道途中の狛犬

浅草神社の参道途中の狛犬・左側

参道の途中、手水舎の手前には大きな狛犬が1対。確定申告の季節になるとタスキが架けられます。

浅草神社の参道途中の狛犬・右側

手水舎

浅草神社の手水舎

お参りする前には手水舎でお清めをします。

拝殿

国の有形文化財にも指定されている拝殿。上部に描かれている飛竜、鳳凰、麒麟の絵に注目です。

浅草神社の拝殿

江戸時代に三代将軍・徳川家光が寄進をし建てられた社殿。戦争や火災、関東大震災など多くの天災の被害を免れてきました。

1649年に建てられて以来、補修を繰り返されながらも当時の面影を残している奇跡的な存在です。

浅草神社の拝殿の絵

拝殿の上に目をやると、飛竜、鳳凰、麒麟といった美しい霊獣が描かれています。拝殿の中にも天井画や右大臣・左大臣の姿が見えます。

浅草神社の拝殿の絵

拝殿前の狛犬

浅草神社の拝殿前の狛犬・左側 浅草神社の拝殿前の狛犬・右側

三社様の碑

三社様の碑

拝殿の左側、出入り口付近。浅草神社の御祭神であり、神社創立のきっかけとなった三社様の碑。社紋と海が表現されています。

こち亀の石碑

こち亀の碑

こち亀といえば亀有を思い浮かべると思いますが、浅草もゆかりの地です。両さんの実家が浅草なので、漫画の中でも帰省や回想シーンでしばしば登場します。

57巻に収録されている「浅草物語」は、犯罪者になってしまった幼馴染との感動話が描かれており、必見です。

神輿庫

浅草神社の神輿庫

拝殿の右側には神輿庫。戸の中央にある社紋が映えます。

神楽殿

浅草神社の神楽殿

お祭りや神事、行事のときに、神様へ奉納する神楽や巫女舞が披露されるのがこの神楽殿です。

被官稲荷神社(境内末社)

被官稲荷神社

拝殿の右側の道を行くと、境内社の被官稲荷神社があります。玉の輿、出世にご利益があると有名な神社です。

鳥居

被官稲荷神社の鳥居の額のアップ

鳥居が2つ連なっており、2つ目の鳥居の額にはキツネの装飾が施されています。このような鳥居は他ではあまり見られません。

拝殿

被官稲荷神社の拝殿

建てられた当初から残る杉皮葺。前方の屋根が長く伸びるこの形は「一間社流造(いっけんしゃながれづくり)」と呼ばれるもの。戦争の空襲や関東大震災にあっても焼けてしまわずに残った貴重な神社です。

被官稲荷神社

社殿を守る外側の建物(覆屋・おおいや)は大正時代に作られたもの。見上げると吹き抜けのようになっています。

狛狐

被官稲荷神社の狛狐・左 被官稲荷神社の狛狐・右

「稲荷」と名がつく神社は、狛犬ではなく狐が立っています。理由は、お稲荷様の遣いが狐だからです。

奉納された狐

被官稲荷神社

拝殿左手には奉納された狐がずらりと並べられています。

被官稲荷神社

これだけ並ぶと壮観です。

浅草神社へのアクセス

最寄駅。電車でのアクセス方法

浅草神社の最寄駅は「浅草駅」です。

都営浅草線、東京メトロ、東武線が利用可能。徒歩約7分。

雷門から浅草寺を通って行くと迷わずに到着できるでしょう。人混みを避けたい場合は、馬道通りを北に向かい、二天門の信号で左折します。

つくばエクスプレスは、他の路線とは距離が離れており(雷門から遠い)、徒歩10分ほど。西側から浅草寺の敷地に入り、横切って行く経路になります。

浅草神社の参拝情報

主祭神檜前浜成命(ひのくまのはまなりのみこと)
檜前竹成命(ひのくまのたけなりのみこと)
土師真中知命(はじのまつちのみこと)
所在地東京都台東区浅草2丁目3−1【地図を開く】
アクセス都営浅草線、東京メトロ、つくばエクスプレス、東武線
「浅草駅」より徒歩10分
御朱印500円。
社務所にて
ご利益商売繁昌、家内安全、夫婦和合、出世
例祭5月 第3金・土・日
社務所9:00 ~ 16:30
公式サイト浅草神社 三社様

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