神田明神の御朱印とご利益、見どころ
神田明神
神田明神(かんだみょうじん)は、千代田区外神田、御茶ノ水エリアにある神社で東京十社の1つ。神田祭は盛大で江戸三大祭りの1つとして有名。
神田明神のはじまりは古く、奈良時代(730年)から1300年近い歴史を誇ります。戦国時代から名だたる武将に敬われ、特に徳川家康が天下統一を果たしてからは「江戸総鎮守」として庶民からも愛されるようになりました。
だいこく様、えびす様、そして平将門命という協力な3柱の御祭神を祀り、縁結び、商売繁昌、厄除けといった有り難いご利益を求めて多くの参拝者が訪れる神社となっています。
正式名称は「神田神社(かんだじんじゃ)」ですが、神田明神と呼ばれることが多いです。
広い敷地内には、境内社や石碑、資料館など見どころが数多くあり、徳川家康由来のお守りである「勝守」も人気です。
御朱印やご利益、境内の見どころ、御由緒などを写真付きで紹介します。
神田明神の御朱印
御朱印
初穂料(値段): 300円
神田明神の御朱印は見開き2ページを使用する珍しいスタイルになっています。
右側には神殿の写真、左側には神田神社の神紋をいただけます。こちらの画像では拝殿の写真ですが、神殿内など別の写真が使われることもあるようです。
神田明神の御朱印をいただける場所と時間
神田明神の御朱印を頂ける場所は、拝殿に向かって右側の「EDOCCO 神田明神文化交流館の1階の授与所」です。
受付は9:00~16:00。
境内の右奥にある祖霊社にて対応していることもあります。
祖霊社の場所は、拝殿右側の通路を突き当りまで行ったところです。
神田明神は大きな神社なので、イレギュラーな変更があっても案内の看板など出るため迷うことはないと思います。
※2018年、それまで御朱印の授与所となっていた鳳凰殿は解体されました。
神田明神の御朱印帳
オリジナルの御朱印帳は拝殿の左側の文化交流館の1階に神札・守護符授与所にて。
東京十社の御朱印帳もあります。
神田明神のご利益
国土経営、夫婦和合、縁結び。商売繁盛、医薬健康、開運招福、防災厄除
御祭神
- 大己貴命(おおなむちのみこと)
- 少彦名命(すくなひこなのみこと)
- 平将門命(たいらのまさかどのみこと)
神田明神の御由緒
歴史
東京都108町会(神田、秋葉原、日本橋、大手丸の内、旧神田市場、築地市場など)の総氏神様。
創建は奈良時代の天平2年(730年)。出雲系の氏族が大己貴命(だいこく様)を祖神として祀ったのがはじまり。江戸東京の中でも最も歴史のある神社の1つです。
平将門の祟
神田明神は当初、現在の千代田区大手町にある将門塚周辺に鎮座していました。
承平5年(945年)平将門の乱を起こして敗死したとき、将門の首は京から持ち去られて当社の近くに葬られました。そして将門の首塚は関東地方の平氏武将の崇敬を受けるようになります。
14世紀初頭に疫病が流行したとき、これが将門の祟りであるとして供養が行われ、相殿神となりました。
徳川幕府以降
徳川家康が江戸に幕府を開き、江戸城が拡張された時、江戸城から鬼門に当たる現在の位置に遷座。
それ以来、「江戸総鎮守」として庶民からも広く敬われるようになりました。
明治以降
明治時代に入ってからは、准勅祭社・東京府社に列格し、皇居・東京の守護神として仰がれることに。
1874年、天皇が参拝する神社に反逆者であった平将門が祀られているのはあるまじきこととされ、一度将門神は御祭神から外されます。
代わりに茨城県の大洗磯前神社から少彦名命(えびす様)を迎え入れられました。
太平洋戦争後、時代が変わり1984年には将門神は再び御祭神となり、現在の3柱の体制が完成しました。
神田明神の境内・見どころ
鳥居
銅製の鳥居。1930年に再建されたもの。
一番上の横木に反り増しがある明神系の鳥居。そして円柱の上部に台輪があるため、「台輪鳥居」と呼ばれます。
この鳥居からの道が表参道です。
巨大な隋神門
昭和50年に再建された隋神門は松下幸之助が奉納。総檜・入母屋造。屋根は銅板瓦棒葺。
外回りに施されている四神(朱雀、白虎、青龍、玄武)、内回りの因幡の白兎の彫刻は、だいこく様の神話がモチーフになっています。2階部分の金の馬(繋馬)は平将門公に由来するものです。
随神像(ガラスの中)は正面向かって左が豊盤間戸神、右には櫛磐間戸神が安置されています。
社殿(拝殿・本殿)
権現造の社殿は1934年(昭和9年)に再建されました。日本初の鉄骨鉄筋コンクリート製、総漆朱塗造。国登録有形文化財です。
東京大空襲にも耐え抜き、塗装・修復を繰り返して現在の姿が維持されてます。
だいこく様尊像
隋神門をくぐって左側にある「だいこく様尊像」。
高さ6.6メートル、重さは30トン。石造りの像としては日本一の大きさを誇ります。
御祭神である大己貴命は「だいこく様」のことで、別名・大国主命。あの出雲大社の御祭神でもあります。
えびす様尊像
隋神門をくぐって左側にある「文化交流館」(ガラス張りの建物)の外側左端。
御祭神である少彦名命は「えびす様」のこと。商売繁昌のご利益があります。
波を表現したオブジェに見えますが、主役はその波に乗る小さな「えびす様」です。
えびす様は、小さいながらも知恵に優れており、大海の彼方・常世(とこよ)の国からやってきた神様です。
狛犬
正面を向く姿が珍しい招魂型の狛犬。
獅子山
拝殿の右側には獅子山。
関東大震災で獅子山は崩壊し、子獅子は紛失。平成の天皇陛下即位を記念して復旧したもの。
獅子が子を崖に突き落とし試練を与える様子を造形化しています。
銭形平次の碑
『銭形平次捕物控』(野村胡堂による小説)の舞台が神田明神周辺を舞台にしていたことから、日本作家クラブが建てた石碑。
神田明神の境内社・摂社・末社
神田明神の境内は非常に広く、社殿の周囲をぐるりと囲むように摂末社がずらりと並びます。
社殿は近代に再建されたものだったりしますが、神社そのものは江戸時代から続いており、奉納された天水桶などかなり古い物が残っています。
それぞれに御由緒が書かれた案内板も立っているので、確認しながらじっくりと参拝してみるのも良いのではないでしょうか。
江戸神社
御祭神: 建速須佐之男命(たけはやすさのをのみこと)
702年(大宝2年)、現在の皇居内に創建された、江戸最古の地主神。
1603年に神田駿河台に移り、1616年に現在の場所へ。社殿の中には千貫神輿が置かれています。
金刀比羅神社・三宿稲荷神社
社殿の左後方にある末社が、金刀比羅神社と三宿稲荷神社。現在の社殿は昭和41年に再建されたものです。
三宿稲荷神社
御祭神: 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
創建年不詳。江戸時代から神田三河町二丁目(現在の内神田)の守護神として信仰されていた神社。
金刀比羅神社
御祭神: 大物主神(おおものぬしのかみ)、金山彦命(かなやまひこのみこと)、天御中主命(あめのみなかぬしのみこと)
1783年(天明3年)創建。当初は隅田川の船人に信仰され、町の発展とともに商家、飲食業や遊芸を職業にする人々から信仰されるようになった神社。
大伝馬町八雲神社
天水桶(社殿の前にある1対の黒い桶)は、千代田区指定有形民俗文化財。1839年に奉納されたもの
小舟町八雲神社
天水桶は千代田区指定有形民俗文化財。左側は1857年に再建されたもの。
末廣稲荷神社
御祭神: 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
1616年(元和2年)、江戸時代初期の頃から続く古い神社。
現在の社殿は昭和41年に再建されたもの。
浦安稲荷神社
御祭神: 宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)
元々は内神田鎌倉町付近に祀られていた神社。1843年(天保14年)に現在の場所へ遷座
魚河岸水神社
御祭神: 水神、弥都波能売命(みつはのめのみこと)
日本橋に魚市場があった頃、徳川家の武運長久と大漁安全を祈願するため市場の守護神・大市場交易神として神田明神境内に祀られた神社。
1873年(明治6年)、魚市場に鎮座していた常磐稲荷神社に合祀。その後、1901年に再び神田明神に遷座し末社として祀られることに。
合祀殿
社殿の後ろ、境内の一番奥の通り、祖霊社の隣。
籠祖神社(猿田彦神、塩土老翁神)をはじめ、神田明神本殿に合祀されていた八幡神社(誉田別命)や富士神社(木花咲く耶姫命)、天神社(菅原道真命、柿本人麻呂命)、大鳥神社(日本武尊)、天祖神社(天照大御神)、諏訪神社(建御名方神)を合祀しています。
神田明神へのアクセス
最寄駅・電車でのアクセス方法
JR
- 中央線・総武線、御茶ノ水駅の「聖橋口」より徒歩5分
- 山手線・京浜東北線、秋葉原駅の「電気街口」より徒歩7分
地下鉄(東京メトロ)
- 丸ノ内線、御茶ノ水駅「1番出口」より徒歩5分
- 千代田線、新御茶ノ水駅「B1出口」より徒歩5分
- 銀座線、末広町駅より徒歩5分
- 日比谷線、秋葉原駅より徒歩7分
駐車場
参拝者用の無料駐車場あり。神社北側。隋神門の右側の脇門から北側へ回る。
徒歩5分圏内にあるのは、秋葉原UDXパーキング、秋葉原ダイビル駐車場。1日2,000円。
神田明神の参拝情報
主祭神 | 大己貴命(おおなむちのみこと) |
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所在地 | 〒101-0021 東京都千代田区外神田2丁目16−2【地図】 |
電話番号 | 03-3254-0753 |
最寄駅 | JR総武線・中央線「御茶ノ水駅」徒歩7分 東京メトロ丸ノ内線「御茶ノ水駅」徒歩7分 |
御朱印 | 300円 |
ご利益 | 商売繁盛、事業繁栄、開運招福 |
例祭 | 5月15日 |
拝観時間 | 自由 |
公式サイト | 神田明神 |
資料館 | 土日祝: 10:00~16:00 大人: 300円 学生・子ども: 200円 |