根津神社の御朱印とご利益、見どころ
根津神社
根津神社(ねづじんじゃ)は文京区根津にある神社。東京十社の1つ。重要文化財の社殿、千本鳥居や美しいつつじなど見応えのあるスポットが多数あります。
根津神社(根津権現とも呼ばれる)は現存する江戸期最大の神社建築。社殿や楼門は国の重要文化財にしてされており、豪華で繊細な造りが見事です。
4月下旬が見頃となる3000株のつつじ苑や都内で最長クラスの千本鳥居はSNSでも大人気。白蛇が願いを叶えると言われる「願掛けカヤの木」などパワースポットも多数。
例祭は9月21日は、山王祭(日枝神社)、神田祭(神田明神)と合わせて「江戸三大祭り」と言われています。
御朱印やご利益、御由緒、見どころを写真付きで紹介します。
根津神社の御朱印と御朱印帳
御朱印
初穂料300円。
授与所にて。
東京十社の元となっている「元准勅祭社十社之内」の印字。
※境内社の「乙女稲荷神社」と「駒込稲荷神社」の御朱印もいただけます。
御朱印をいただける場所と時間
拝殿の右側にある授与所にて。
受付時間は唐門(拝殿の前にある門)が閉まる30分前までとなっています。
11~1月 | 17:00(授与所は16:30まで) |
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2月と10月 | 17:30(授与所は17:00まで) |
3~9月 | 17:00(授与所は16:30まで) |
オリジナル御朱印帳
初穂料: 1,200円
渋い黒に神紋が入ったものと、つつじと千本鳥居が綺麗な2つのタイプ。
東京十社専用の御朱印帳(1,500円)もあります。
根津神社のご利益
厄災消除、家内安全、諸願成就
御祭神
- 須佐之男命(すさのおのみこと)
- 大山咋命(おおやまくいのかみ)
- 誉田別命(ほむたわけのみこと)
相殿
- 大国主命(おおくにぬしのかみ)
- 菅原道真公(すがわらのみちざね)
根津神社の御由緒
歴史
はじまり
根津神社の歴史は古く、西暦100年頃に日本武尊(やまとたけるのみこと)が千駄木に祀ったのはじまりと伝えられています。
室町時代の武将・太田道灌(おおたどうかん)が1469~1486年の頃に社殿を奉納。
千駄木から根津への遷座
江戸時代、徳川5大将軍・綱吉によって根津への移動(遷座)が進められます。
1705年(宝永2年)、甲府の藩主であった綱豊(後の6代将軍・家宣。綱吉の兄綱重の子ども)を跡継ぎ(養嗣子)に指名。綱豊の産土神(うぶすながみ)が根津神社であることから、綱豊の屋敷(現在の根津神社がある場所)を神社に献上し、工事を始めました。
そして、1706年に社殿が完成し、根津神社は千駄木から根津に遷座しました。
根津権現とは
根津神社は当初「根津権現(ねづごんげん)」と呼ばれていました。
権現というのは、神様の呼び方のようなものです。偉い人に、「○○社長」とか「○○師匠」、「〇〇先生」と呼ぶような感じでしょうか。
明治時代、神仏分離が進められた頃、「権現」という呼称が禁止されたため、根津権現から根津神社という呼び方になったという訳です。
しかし、今でも、地元の人々からは「権現さま」と呼ばれたり、文学作品などでもこの呼称が使われることがあります。NTTを電電公社と呼んだり、パナソニックをナショナルと呼ぶのと似たような感覚でしょう。
根津神社の見どころ
根津神社の境内はかなり広いのですが、要所に案内板が立っているで、迷わず見どころを散策できるでしょう。
鳥居
表参道入り口
南側。この入り口が表参道になります。
北口
車両進入口にもなっている北口。千駄木駅からのルートはここが一番近い入り口です。表参道は逆側なのですが、言われなければわからないくらい立派な鳥居です。
西口
千本鳥居や境内社の駒込稲荷神社に近いルートはこちら。本殿から見て左奥、境内北西の位置にある入口。
楼門
表参道を道なりに進んでいくと神橋と楼門が視界に入ってきます。左手には3000本のつつじ、右手には池があります。
ベンチが用意されていて参拝者の方々が休憩していたり、絵を描いている姿が見られます。
池には鯉や亀
楼門前の橋からは鯉や亀の姿を見ることができます。
神楽殿
楼門をくぐって右手には神楽殿があります。
左奥に見えるのはキレイに二股に分かれている珍しいイチョウの木。
手水舎
唐門と透塀(すきべい)
社殿を囲っている塀も重要文化財に指定されています。
社殿
唐門をくぐると拝殿へ。広々として落ち着いた空間が広がっています。
「権現造り」という、拝殿と幣殿と本殿が一緒になっている社殿。鮮やかな彩色に目を奪われます。
卍の文字がいたるところに見られます。これは神仏習合時代からこの神社があった証拠です。
国宝に指定されているため、時代が変わって神仏分離令が出た後も当時の姿がそのまま残されています。
リッチで凝った彫刻。是非近寄ってじっくり鑑賞してみてください。
願掛けカヤの木
青銅の灯籠
青銅の灯籠も国の重要文化財に指定されています。
狛犬
3000株のつつじ苑
表参道から入って楼門の手前・左手には3000本のつつじが広がっています。
見頃は例年4月下旬。
千本鳥居
写真撮影する人で賑わう人気のパワースポット。鳥居は全て奉納されたもの。距離にして30m弱と適度な長さなので飽きることもなく楽しめます。
千本鳥居の途中には乙女稲荷神社があります。
胞衣塚
千本鳥居の途中にある六大将軍徳川家宣の胎盤が納められている胞衣塚
西門と透塀
千本鳥居の途中にある乙女稲荷神社の舞台(テラス?)のような場所から見た西門と透塀です。
この高台からは社殿全体を眺めることもできます。
狛狐
千本鳥居と乙女稲荷神社、駒込稲荷神社の周辺にはいたるところに様々な表情をしたお稲荷様がいます。
千本鳥居への入り口
楼門の左側
楼門の左側に鳥居が見えます。ここから入る人が多いようです。
西門の近くの鳥居
拝殿の左にある西門近くにも千本鳥居に続く鳥居があります。
西口から参道に近い入口
鳥居をくぐって左が千本鳥居への入り口。右が駒込稲荷神社へと続く道
楼門側の入り口から見てちょうど反対側に位置しています。
鳩に注意
境内がたくさんの鳩。例によって警戒心は薄く、ガンガン近寄ってきます。
襲われそうになることもあります……。
庚申塔
千本鳥居と駒込稲荷神社へ2つの道が分かれるところには6基の庚申塔があります。
元々は、街中の十字路などに建てられていたもの。明治以後の道路拡張などによって撤去される際に根津神社に奉納されました。
6基はそれぞれ別の年代のもので、最も古いもので1632年(江戸時代の初期)に建てられたようです。
文豪の石
楼門正面から見て左側
根津神社の近くに住んでいたと言われる夏目漱石や森鴎外がこの石に座って談笑していたと言われています。
この石に座れば、かつて偉人が見たものと同じ風景を楽しむことが出来ます。
森鴎外碑銘水
文豪の石のすぐそばにある、ただの水道に見えるのが「森鴎外碑銘水」です。
「戦利砲弾奉納 陸軍々医監 森林太郎 陸軍少将 中村愛三」と書いてあります。
「森林太郎」は森鴎外の本名。今は水道に使われていますが、元々は戦利品の砲弾を飾るための台座の石だったようです。
根頭神社の境内社
乙女稲荷神社
御祭神
- 倉稲魂命(うかのみたまのみこと)
御祭神である倉稲魂命は、五穀豊穣の神様です。
乙女稲荷の「乙女」の由来は、奥の風穴に命を育む女性の象徴としてお稲荷様を祀ったことと伝えられ、女性を応援する神社として人気を集めています。
駒込稲荷神社
千本鳥居の更に奥に行くと駒込稲荷神社があります。かつては徳川綱重の邸内社だった神社です。
西口から入れば、一番近いのがこの神社です。
御祭神
- 伊弉諾命(いざなぎのみこと)
- 伊弉冊命(いざなみのみこと)
- 倉稲魂命(うかのみたまのかみ)
- 級長津彦命(しなつひこのかみ)
- 級長戸辺命(しなとべのみこと)
狛狐
溶岩の山に複数の狐が乗った珍しいスタイル。
根津神社へのアクセス
電車での行き方
最寄駅は、地下鉄東京メトロ千代田線の「根津駅」または「千駄木駅」、南北線「東大前駅」で、それぞれ徒歩5分ほど。
根津駅(1番出口)と東大前駅(1番出口)からは、南側の表参道が最寄りの入り口。千駄木駅(1番出口)からは北口が近いです。
少し歩きますが、都営地下鉄三田線「白山駅」から徒歩10分
駐車場
北口脇に23台の有料駐車場があります。
参拝者には本殿脇受付でサービス券が発行されます。
根津神社の参拝情報
御祭神 | 須佐之男命(すさのおのみこと) 大山咋命(おおやまくいのかみ) 誉田別命(ほむたわけのみこと) |
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所在地 | 東京都文京区根津1-28-9 |
最寄駅 | 東京メトロ千代田線「根津駅」、「千駄木駅」から徒歩5分 東京メトロ南北線「東大前駅」徒歩5分 |
駐車場 | 北口脇に有料駐車場有。参拝者には本殿脇受付でサービス券を発行 |
御朱印 | 300円。授与所にて 境内社の「乙女稲荷神社」「駒込稲荷神社」も拝受可能 |
ご利益 | 厄災消除、家内安全、諸願成就 |
例祭 | 9月21日 |
唐門の閉門時間 | 3~9月: 18:00 2・10月: 17:30 11~1月: 17:00 |
公式サイト | 根津神社 |