白山神社の御朱印とご利益、見どころ
白山神社
白山神社(はくさんじんじゃ)は東京都文京区白山にある神社。東京十社の1つで「はくさんさま」とも呼ばれます。6月には約3000株の紫陽花が咲き乱れる名所です。
白山神社の敷地は(東京十社の他社と比べると)それほど広くはありませんが、1000年以上の歴史がある落ち着いた雰囲気の神社です。
かつては「白山権現」として厚く信仰されきました。
御朱印やご利益、見どころを写真付きで紹介します。
白山神社の御朱印
初穂料:300円(書き置きのみ)
※以前は正月やあじさい祭りのときに期間限定で御朱印帳への墨書きをしていただけましたが、現在は行っていません。
御朱印をいただける場所と時間
社務所(本殿の右側)にて
10:00~16:00まで
※窓口に人がいないときはインターホンで呼び出すと対応していただけます
※社務所は火曜定休日
毎週火曜日はお休みです。社務所が休みの日は受付にスタンプが用意されるので、自分で御朱印帳に押すことができます。これはこれでレアな体験です。
ただ、これがなかなか押しにくいスタンプで、一発でキレイに押すのは難しいです。火曜にスタンプを押しに行く場合は練習用の紙を持参することをおすすめします。
限定御朱印・オリジナル御朱印帳
なし
白山神社のご利益
縁むすび、商談成立、商売繁盛、受験、家内安全、航海安全、防災など
御祭神
- 菊理姫命(くりひめのみこと)
- 伊弉諾命(いざなぎのみこと)
- 伊弉冊命(いざなみのみこと)
沿革・ご由緒
白山神社の創建は948年(天暦2年)。
白山信仰の総本社である石川県・白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)から、武蔵国豊島郡本郷の地に分霊。1337年(建武4年)、足利尊氏公によって国家平安御祈願所に命ぜられました。
元和年間(1615~1624年)、将軍・徳川綱吉の命で巣鴨原(現在の小石川植物園内)に移りましたが、1655年(明暦元年)に徳川綱吉の屋敷・白山御殿が作られることになったため、現在地に遷座。その縁で綱吉と母 桂昌院(けいしょういん)の崇敬を受け、それ以降も徳川将軍家から信仰されました。
白山神社の境内・見どころ
白山神社の境内は派手な”朱色”がほぼ使われておらず、控えめな雰囲気が魅力です。
境内はあっとういう間に見終わってしまうような広さですが、じっくり見ると歴史を感じる由緒書き等に出会うことができます。
社殿
白木造りの社殿。東京十社は朱色の社殿が多く、白木造りの様式は白山神社、芝大神宮、王子神社の3社のみです。
▲現在の拝殿は明治32年(1899年)に建築され、昭和8年(1933年)に改修されたもの。程よく枯れた、落ち着きのある風合いです。
▲拝殿は美しい木彫りの彫刻が随所に施されている(社殿の左右にも)
▲本殿は拝殿横から裏へ出ると見ることができる
鳥居
▲東参道側にある古そうな鳥居。白山神社の鳥居はこの1ヶ所だけです(境内社の鳥居を除く)
金色の目をした珍しい狛犬
白山神社の狛犬は金色の目をしており、渋い社殿との対比も相まって強烈なインパクトを放っています。
安永9年(1780年)製作の宝珠(ほうしゅ)型の狛犬。右側の狛犬の頭に宝珠が乗っているのが特徴。
金色の目は奇抜なデザインで「ウルトラマン」など様々なキャラクターを連想させます。
しかし、しばらく見ていると馴染んでくるというか、自然に感じてしまうから不思議です。
紫陽花(あじさい)
紫、青、白など、約3000株の紫陽花が境内を彩ります。見頃は例年、6月上旬から中旬にかけて。
毎年恒例の「あじさい祭り」は花が見頃となる6月中旬。土日を中心に、模擬店やコンサート、歯ブラシ供養などの様々なイベントが行われます。
開花状況・イベント情報は文京区のHPで確認できます
文京区のイベント情報白山旗桜(白旗桜)
境内にはかつて江戸三大桜(三名桜)と呼ばれた「白山旗桜」が2本あります。
一本は手水舎の横、もう一本は境内社の八幡神社・鳥居横です(拝殿手前の桜は別品種)。
▲八幡神社の鳥居横にある白山旗桜。白旗桜とも呼ばれる
白山旗桜は少し珍しい品種で、5枚の花びらの内側に小さな花びらのような雄花がついています(旗のような形をした花弁だから「旗桜」)。
「白山旗桜」の名前の由来は境内社の「八幡神社」にあり、ご由緒の看板にて詳しく見ることができます。
昔あった白山旗桜は天然記念物に指定されていましたが、昭和12年に枯死してしまい、現在は後継の旗桜が春の境内を彩ります。
中国の「国父」、孫文先生座石
孫文が腰掛けた石が白山神社にあったことを記念する石碑です。孫文は1912年に中華民国を建国した初代臨時大統領、現在の中国でも「国父」と呼ばれています。1895年から日本に亡命していました。
石碑の由緒
孫文と親交のあった日本の革命家・宮崎滔天(みやざきとうてん)が白山神社の近くに住んでいました。
孫文と滔天が境内の石に腰掛けて中国の将来と行末について幾多の抱負を語り合っている時、夜空に光をはなつ一条の流星を見ます。
この時、孫文は祖国の革命を誓います。この歴史を後世に伝えるべく、史跡として残すことになりました。
摂社・末社・境内社
関東松尾神社
▲本殿の左に位置。旧社殿が老朽化のため、昭和28年(1953年)に酒類関係業者によって改修された
江戸時代に京都嵐山松尾大社の分霊を奉勧したのがはじまりです。松尾神社は酒造りの神として、酒造家の信仰されてきました。11月の吉日に例大祭が行われます。
八幡神社
▲参道の途中、左手に位置にある八幡神社。
白山神社が遷座する前からこの地にあった、地主神です。白山旗桜(または白旗桜)をご神木としています。
▲鳥居の横の御神木・白旗桜。根本には桜印碑
御祭神
- 誉田別命・姫命(八幡信仰の神)
- 八幡太郎・頼家公
八幡神社の由緒&旗桜の名の由来
1051年(平安時代後期)、伊予国の源頼義・八幡太郎(源義家)の父子将軍は 奥州安倍氏の王威を奪う命を受け、官軍を率いて出発した(当所はその時の奥州街道であった)。
ところが、敵将軍はこの辺に兵を潜め、数千の薪を集めて焼き払おうとしているようだった。そこで当社地の前にあった桜木に旗を立てて、石清水八幡宮(京都にある日本三大八幡宮の一社)を奉勧請し、ご祈祷した。
すると一戦で敵を捉えて討伐することができたので、感謝の意を込めてこの地に八幡神社を創建した。
当社は白山神社境内の地主神として御神徳があり、崇敬者がとても多い。昭和50年、老朽化したので社殿を改修し、同年12月に遷座祭を施行した(白山神社氏子の協賛による)
御神木の桜は「旗桜」と言い、八幡太郎が御旗をたてて祈祷されたの際の桜木である。若木を育てたものであり(古木は社務所に)、花の真に旗の形をした花弁がある名花である。
旗をたてた桜の花が、偶然にも”旗のような花弁”を持つ桜であったという偶然であった。
浅間神社(富士塚)
社務所の裏手には富士塚があり、山頂には浅間神社があります。
富士塚はあじさい祭りの期間中だけ開放され、登ることができます。
開放されていない期間でも、富士塚の下から浅間神社の祠(ほこら)や鳥居を見ることができます。
拝殿と社務所の間、富士塚へ繋がる通路。
隣接する白山公園へもここから行くことができます。
合祀社
七社が合祀されています(三峯社、玉津島社、天満天神社、山王社、住吉社、富士浅間社、稲荷社)。場所は南参道左手
稲荷神社
社務所の右端に小さな稲荷神社があります。歴代のお使いキツネが置かれています。
不明な境内社
合祀社と八幡神社の間に小さい祠があります。由緒が記載された看板がなく、柵があって近づくことができないようになっています。伏見稲荷社と書かれている方もいらっしゃいますが、定かではありません。
白山神社へのアクセス
電車での行き方
- 都営地下鉄三田線「白山」駅より徒歩3分
- 東京メトロ南北線「本駒込」駅より徒歩5分
- 都バス草63「白山上」より徒歩3分
白山神社の参拝情報
御祭神 | 菊理姫命(くりひめのみこと) 伊弉諾命(いざなぎのみこと) 伊弉冊命(いざなみのみこと) |
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所在地 | 東京都文京区白山5-31-26 |
最寄駅 | 都営地下鉄三田線「白山」駅より徒歩3分 東京メトロ南北線「本駒込」駅より徒歩5分 都バス草63「白山上」より徒歩3分 |
駐車場 | 北口脇に有料駐車場有。参拝者には本殿脇受付でサービス券を発行 |
御朱印 | 300円。社務所にて 定休日・火曜日 |
ご利益 | 縁結び、商談成立、商売繁盛、学業成就、家内安全、航海安全、防災など |
例祭 | 9月21日 あじさい祭り: 6月中旬 |
社務所 | 10:00~16:00 |
公式サイト | なし |